★投稿修正★ 2026年9月30日 by a-NEN
あなたは、良い呼吸ができていますか。
えっ、呼吸に、良し悪しがあるの?
そうなんです。あるんです。
究極の呼吸は ..
「雷の呼吸、壱ノ型、霹靂一閃(へきれきいっせん)」です。
なんて、鬼滅ジョークは、さておき..[笑]
息(いき) = 生(いき)
呼吸は、1日に2~3万回程しているそうです。しないと生きていけないので、生きるとは呼吸をすることです。生き物が生きることを、わざわざ生息と言うくらいですから..
息に関する慣用句も、多くあります。
息が続く、息が長い、息を弾ませる、息が切れる、息を潜める、息を殺す、息をのむ、息が詰まる、息をつく、息を入れる、息を抜く、息の根を止める、息を吹き返す、息がかかる、息が合うなど。
若い世代からは注目を浴びない『呼吸』ですが、私は、人生を左右する重要なものだと考えています。良い呼吸ができると、健康が維持でき、パフォーマンスも向上します。
ただ残念ながら、私たち現代人の多くは、質の悪い呼吸をしているようです。あなたは、浅くて,短い、死なない程度の、か細い息をしていませんか。私は、心当たりがあるので、時々、自分の呼吸に意識を向け、息を整えるようにしています。
たかが呼吸と侮らず、呼吸について考えてみましょう。
呼吸とは何か
ご存知の通り、呼吸とは、体に不可欠な酸素を取り入れ、不要になった二酸化炭素を体外に吐き出すというガス交換です。鼻や口から空気を吸うことで、酸素が、肺の末端にある0.1mmの肺胞に届き、肺胞から毛細血管に受け渡されます。そして、酸素は、血流に乗って心臓へ行き、心臓が体の末端にある毛細血管まで届け、体全体の細胞に酸素が行き渡ります。細胞の代謝によって出た二酸化炭素は、その逆を辿って、心臓経由で肺に戻り、吐くことで体外に排出されます。こんな複雑な作業を短時間で成し得ている私の体に感謝!
肺には筋肉がないため、膨らんだりしぼんだりが自力でできません。そのため、肺のまわりにある呼吸筋という筋肉の力を必要とします。息を吐く時と吸う時とでは、使う呼吸筋が違います。
呼吸で大きな役割を担っている呼吸筋が、肺の底部分についているドーム型の筋肉である“横隔膜”です。横隔膜が上がることで肺がしぼんで空気が押し出され、下がることで肺が膨らんで空気が入ります。呼吸は、横隔膜のピストン運動による部分が大きいのです。横隔膜をはじめとした呼吸筋の多くは、体の深いところにあるため、普段、動かし難い。そして、動かさずにいると、固くなり、筋力が衰えていきます。運動不足や前かがみの姿勢が、衰えに拍車をかけているようです。(ちなみに、歩く時に使う大腰筋は、横隔膜と連動しています。) さらに、肥満であると横隔膜は動かしにくくなります。
呼とは、息を吐くこと。吸とは、息を吸うこと。文字通り、呼吸とは、息を吐くのが先で、息を吸うのが後です。吸うのが先か、吐くのが先かなんてどっちでもいいと思うかもしれませんが、実は大事なことです。(何事も仕組みの本質を理解することが大事です..)
呼吸の順番の答えは、私たちが生まれてきた時にあります。「自分が生まれてきた時のことを思い出してみて下さい」って、自分では憶えていませんネ。[笑]
赤ちゃんが生まれてきた時の様子を見て下さい。泣いて、産声をあげ、息を吐くことから始まっています。ちなみに、亡くなる時は、息が吐けないので、文字通り“息を引き取る”のです。
何が言いたいのかというと、息はしっかりと吐けないと、しっかりと吸えないということです。この点も呼吸のポイントです。肺疾患のある方は、息を吐く能力が低下しているので、息が吸いにくいのです。水泳の息継ぎが分かりやすいですネ。水中で息をしっかり吐くことで、息を吸う際に、全身に必要な酸素をたくさん取り込むという仕組みです。
呼吸は、自律神経の支配下にあるため、意識をしなくてもできます。自律神経とは、自分の意思で調整できないものですが、ただ、呼吸だけは、消化や循環などの他の自律神経と違い、意識をすることで調整ができるのです。確かに、心臓の動く速度や消化の速度などは、意識をしても変えることはできませんが、呼吸の速度や深さは、意識をして変えることができますネ。この、意識をしてコントロールができるというのが、呼吸の最大のポイントです。
もし、日常的に息切れや咳などがある場合は、念のために検査を受けましょう。検査で異常がなければ、呼吸改善を行なってみましょう。
良い呼吸の話をする前に、健康な人の共通点について触れておきます。
健康な人の共通点とは
健康な人は、血流と血行が良く、自律神経と腸内環境が整っているようです。つまり、自然治癒力が高い状態です。逆に、不健康な人は、血流,血行が悪い、自律神経や腸内環境が乱れているなどの状態であり、自然治癒力が低下しています。
血流,血行、自律神経、腸内環境の3要素は、密接な関係にあります。例えば、自律神経が整うと血流が良くなり、血流が良くなると自律神経が整います。
そして、呼吸がこの3要素に大きな影響を与えます。
血流,血行
血流とは、血液が血管の中を流れる動き(量や速さ)のこと。血行とは、心臓から血液が全身を巡って、心臓へと戻ってくる循環のことです。
血液の役割は主に4つ。
①物質の運搬…酸素や栄養素などを体中に届け、体から出た二酸化炭素などの老廃物を回収し、各臓器に届ける
②体内の防御…体外から侵入した病原体,異物や体内の壊れた組織,異常な細胞を排除する
③止血…傷ついた血管を修復し、血液が血管外に流れるのを防ぐ
④体内環境の調節…体温や血液のpH(ペーハー)を一定に保つ
血流と血行が良いと、体の隅々まで、酸素,栄養素,免疫細胞が行き届きます。すると、細胞が活発になり、免疫力も高まり、健康的になります。当然、パフォーマンスも向上します。血管の中で注目すべきは、全身の血管の99%を占める“毛細血管”です。体の末端まで血液を届けることもそうですが、肺でのガス交換や腸から栄養を送る際のカギも握っています。幸い、毛細血管は、鍛えることで若返るようですヨ。
また、血流系統は、体内の浸透圧や免疫機能の調整,老廃物の排除などに関与している“リンパ”の循環とも密接に関係していますので、とても重要な機能なのです。
逆に、血流と血行が悪いと、体の活動レベルが下がります。だるさや慢性疲労を引き起こし、不健康とパフォーマンスの低下を招きます。肩こり、冷え性、むくみなどの原因も、血流,血行と関係しています。ちなみに、体が冷えると、自律神経が乱れ、老廃物の排出や免疫機能を支援するリンパの流れも悪くなるため、負のスパイラルに陥ります。また、血流が悪くなると、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの分泌が減り、血糖値が上がることなども分かっています。
良い呼吸をすることで、血流と血行は良くなります。
良い呼吸をして、健康のカギを握る腸をはじめとした様々な臓器に、そして特に、全身の約5分の1の酸素を消費し、思考や体全体のコントロールを担う脳に十分な酸素と栄養を届けましょう。
酸素がたっぷりと取り入れられると、基礎代謝も高まり、太りにくい体にもなります。結果、生活習慣病の予防にもつながるということです。
自律神経
自律神経は、血管すべてに沿って走っている神経で、全ての臓器,血流をコントロールしています。無意識に働いてくれる生命維持装置であるため、私たちにとっては極めて重要なものです。心身が活動的で興奮している時に優位に働く交感神経、心身がリラックスしている時に優位に働く副交感神経の2つがバランスを保っています。ストレス(負担や緊張)を感じることが多いと、交感神経が優位になり、リラックスしていると、副交感神経が優位になります。
現代はストレスフルであるため、交感神経が優位になる人が多いと言われています。交感神経が過剰に高まると、血管が収縮します。収縮ばかりしていると、高血圧となり、血管内を傷つけやすくなります。その結果、高血圧症、心筋梗塞、脳梗塞になる危険性が高まります。ストレスを感じると、交感神経が高ぶり、コルチゾールというホルモンが分泌されます。コルチゾールは、活動に必要な血糖値と血圧を上げて戦闘モードに入るとともに、炎症を抑えたり、免疫の働きを落ち着かせたりするのですが、過剰に分泌されると免疫細胞を弱らせてしまいます。また、顆粒球という免疫細胞は、交感神経が優位になると増加するのですが、これも増えすぎると暴走をして、逆に健康を害すようです。過度なストレスは、リンパの流れも悪くします。
では、交感神経が悪で、副交感神経が善かというと、そうではありません。例えば、腸のぜん動運動は、交感神経で拡張し、副交感神経で収縮するため、両方のバランスが取れていないと便秘になります。副交感神経が優位過ぎても、瞬発的に対応する能力, 集中力, 判断力が低下し、意欲を損なうことなどがありますので、適度なストレスは必要なのです。交感神経、副交感神経とも高いレベルで作用させ、緊張と緩和のメリハリ、スイッチの切替えが求められます。
自律神経失調症という症状があるように、自律神経のバランスは、気をつけないと崩してしまいます。
検査をしても異常が見つからない、原因不明の症状はありませんか。
体のだるさ、手足のしびれ、むくみ、冷え、肩こり、頭痛、耳鳴り、めまい、吐き気、ほてり、動悸、息切れ、ふらつき、腹痛、便秘、下痢、イライラ、気分の落ち込み、不眠など..
原因不明の症状は“不定愁訴”と呼ばれ、自律神経の乱れからくるとされています。悪化すると治療が必要な病気にまで進展してしまう恐れがあります。
また、自律神経の乱れは、更年期障害の症状を重くするとも言われています。
さらに、突然死の原因は、心筋梗塞などの心疾患が6割以上を占めるのですが、引き金は、直前に生じる危険な不整脈だそうです。その不整脈が起こる前に、自律神経のバランスが急激に乱れることが分かっているようです。
自律神経のバランスが整うと、免疫力アップの決め手となる、血流,血行と腸の働きが良くなります。また、自律神経が整うとホルモンバランスもこころも整います。
良い呼吸をすることで、自律神経のバランスは整えることができます。
腸
腸は、脳の次に多い1億個にもおよぶ神経細胞があり、様々役割を担っていることから“第2の脳”と呼ばれています。腸の役割は、消化,栄養の吸収,排泄だけではなく、全部で7つあるとされています。
①消化…胃でドロドロにした消化物を十二指腸で、消化酵素や胆汁,腸内細菌によって栄養素を細かく分解する
②吸収…十二指腸で分解された栄養素を小腸で、腸内細菌の力を借りながら吸収する
③排泄…大腸で、体内の不要物,有害物質を便にして体外へ排出する
④免疫…免疫細胞の7割を保有し、腸内細菌と協力して、体を守っている
⑤解毒…解毒を担う肝臓をサポートしつつ、腸内でも細菌によって解毒をする
⑥合成…様々な酵素、ビタミン、ホルモンを作る
⑦浄血…血液をきれいに、サラサラに保つ

全身の免疫システムは、腸が担っていると言っても過言ではありません。
腸は、体に取り込まれたものが良いものか悪いものかを仕分ける門番のような役割を担っています。ですので、免疫細胞の7割が集中し、また、全身の免疫細胞が訓練をするような場もあります。腸で訓練を受けた免疫細胞が全身に戻って行きます。免疫細胞の暴走をくい止めることもできるため、腸が元気だと、アレルギー症状の改善にもつながります。
腸では、数多くのホルモンが分泌されているのですが、不思議なことに、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンは90%が腸で作られています。(脳には2%しかないそうです。) 腸の調子が悪いとセロトニンの分泌は減ります。セロトニンの増減は、こころの健康と連動します。さらに、細胞の成長,代謝,老化に深く関わるポリアミンや抗酸化作用のある水素も腸内細菌がつくっています。
栄養的でキレイな血液が全身に行き届くと、代謝が良くなり、不要な脂肪も溜まりにくくなります。アンチエイジング、メタボリックシンドロームを遠ざけることにもつながります。
腸の役割の詳細は、奥が深いので、ご自身で調べてみて下さい。
呼吸も腸活の一環です。良い呼吸をすることで、腸内環境は整います。腸が元気だと、栄養状態が良くなり、キレイな血液が作られ、免疫力が高まり、こころの健康も保たれます。血液で運ばれる栄養の質が上がるので、もちろん、アンチエイジングにも効果絶大です。腸が元気で、超元気! [汗]
体の隅々まで、酸素,栄養素,免疫細胞を行き届かせることができるかどうかは、血流と血行がカギを握ります。血液系統が良ければ、自律神経も腸も健康になります。
血液系統と腸の健康は、自律神経のバランスがカギを握ります。(特に、腸は神経細胞が多いため、自律神経の影響を直接受けます。腸のぜん動運動が活発になるのは、副交感神経が優位になる時です。)
腸が健康だと、血液系統も自律神経も整います。
そして、呼吸が整うと、この3つが健康になります。
良い呼吸とは
結論から言うと..
良い呼吸とは、 “深くて、長く、ゆったりとした呼吸”と“鼻呼吸”です。
悪い呼吸とは、その逆 “浅くて、短く、速い呼吸”と“口呼吸”です。
このブログでは “深くて、長く、ゆったりとした呼吸”のことを、私が名付けた『真呼吸』
“浅くて、短く、速い呼吸”のことを、私が名付けた『不呼吸』と呼ばせていただきます。
鼻呼吸
あなたは、普段、鼻呼吸をしていますか。それとも口呼吸ですか。
どうやら、口呼吸の方が、鼻呼吸よりも楽なので、しやすいようです。
では、なぜ鼻呼吸なのか。
そもそも、人以外の哺乳類は、すべて鼻呼吸しかしていないのです。(鼻と口がつながっているのは人だけ。)この事実には驚きました。だから、人は口でも呼吸はできますが、本来は鼻だけでするものだそうです。(口は呼吸用ではない。)
“鼻呼吸は、健康の元”
“口呼吸は、万病の元”
●鼻の方が、深い呼吸ができる
気管支は、肺の末端に行き着くまでに20ヵ所以上の分岐があるといわれています。鼻呼吸で、肺の隅々にまで空気が行き渡ります。
●鼻には、空気清浄機能が備わっている
鼻毛はゴミをキャッチします。また、鼻粘膜から分泌される鼻水で、有害物質を絡め取ります。鼻くそが溜まるのは、喜ばしいことなのです。[笑] したがって、鼻毛の正しい手入れは、抜くのではなく、切り揃えるとなります。
また、鼻の気道(副鼻腔)では、一酸化窒素が大量に作られていることが分かっています。一酸化窒素は、殺菌,抗菌の働きと血管を拡張させる働きがあります。〈ルイ.イグナロ博士は、この発見でノーベル賞受賞〉 鼻呼吸をすることで、キレイな空気が体中に送れるということです。しかもなんと、ハミング(口を閉じたまま鼻歌を歌う。)をすると一酸化窒素の濃度が15倍になることが分かっています。〈スウェーデンのカロリンスカ病院での実験〉
部屋に空気清浄機を置くのも良いですが、最終フィルターである鼻で呼吸をしないとあまり意味がないと言えます。
●鼻は、空気を適度な温度と湿度に調整してくれる
鼻で加湿ができると、ウイルスや細菌が体内へ侵入することが防げます。また、喉や咽頭扁桃の炎症を起こしにくくし、風邪などの感染症にかかり難くなります。
以上、鼻呼吸のデメリットは、ないと言っても過言ではありません。
●口呼吸では、呼吸が浅くなりがち
意識をすると深い呼吸もできますが、無意識だと呼吸が浅くなります。無意識の口呼吸は、あごが上向きになり、口が半開きで、深く吸い込むことはでません。酸素の供給が減る結果、集中力も低下し、体の隅々まで酸素が行き届きません。呼吸筋をほとんど使わないため、呼吸筋が衰えやすくなります。
●口には、有害物質をキャッチし除去する機能がほとんどない
唾液には殺菌作用がありますが、口呼吸だと唾液自体が減ります。空中に漂う細菌,ウイルス,カビ,チリ,花粉,排気ガスなどの有害物質が、体にダイレクトに入ります。したがって、病気やアレルギーを引き起こす危険性が高まります。
●口呼吸では、口の中が不健康になる
唾液が減り、口腔内が乾燥します。すると、虫歯,歯周病,口内炎になりやくなります。また、口臭の原因にもなります。口腔内が不衛生だと、動脈硬化や誤嚥性肺炎にもなります。歯が無くなると、物が食べにくくなるだけではなく、認知症になりやすくもなります。
●口呼吸では、脳が疲れやすい
口呼吸をすると、脳の前頭葉の酸素消費が多くなることが分かっています。酸素不足に拍車がかかり、前頭葉が疲労すると、集中力や思考能力の低下につながります。
●口呼吸は、イライラや落ち着きのなさにつながる
口呼吸は、交感神経を活性化させやすいと言われています。緊張状態を増幅させ、ストレスを感じやすくなります。
●口呼吸では、睡眠の質が低下し、疲れが取れにくくなる
ガス交換の質が下がり、いびきや口の渇きを引き起こすため、睡眠が浅くなります。すると、脳や体が休まらず、疲れが取れにくくなります。口呼吸を止めることは、睡眠時無呼吸症候群の予防にも効果的と言われています。
その他にも、子どもの歯並びや顔の骨格に悪影響があるとも指摘されています。
それに、いつも口がぽかんと開いていると、少しマヌケな感じもしますしネ。
私は、口呼吸をする癖があったので、鼻呼吸を習慣化するようにしています。鼻呼吸をするコツは、舌を上あごにくっつけることです。(舌の理想の位置だそうです。) このポジションに舌を置くと、口は自然と閉じられ、鼻呼吸になります。私は、日頃から上に持っていくようにしています。舌が下あごの裏側にくっついている場合は、舌の筋力が落ちている状態です。この場合は、口呼吸が多くなりがちです。
舌を鍛えて、口呼吸の回数を減らしましょう。舌の力を鍛える体操で有名なのは、あいうべ体操です。空き時間でもテレビを見ながらでも、いつでもできます。体操は他にも、いくつもありますので、お調べ下さい。

ただ、寝ている間は、口呼吸になる悲しい自分がいます。ですので、私は、睡眠中はマウステーピングをしています。【右図】
朝起きた時に、口の中が乾燥していません。すごく効果があるのでオススメです。 “鼻呼吸テープ”などで検索すると様々な商品があります。嬉しいことに、100円ショップで売っていますヨ。くれぐれも、日中にテーピングするのはお止め下さい。会話もできませんし、変わり者扱いされますので..[笑]
鼻詰まりが酷くてテープが難しい方は、口だけ塞ぐマスクなどで対処されるのも方法です。
口呼吸は、弊害しかありませんので、侮っていると大変なことになります。激しい運動中や体の緊急時など、口呼吸が必要な場面もあります。ただ、ほとんどの時間帯は、鼻呼吸で事足ります。極度の鼻づまりの方は、口呼吸もやむを得ないでしょうが、できれば耳鼻咽喉科での治療をおススメします。
普段は、鼻呼吸でお願いします。
深くて、長く、ゆったりとした呼吸
息をするのも忘れるぐらい物事に集中していることってありますよネ。集中していることは良いのですが、息を忘れるとダメです。交感神経が優位な時は、無意識に、浅くて短い呼吸をしてしまいます。緊張すると肺に入る空気の量は半減するとも言われており、緊張状態が多いと、この呼吸が慢性化します。呼吸は、オートマチックでもあるため、おざなりになりがちです。
一度、あなたの普段の呼吸がどうなっているか観察してみて下さい。
呼吸は、浅く、短く、速くはないでしょうか。
もし、そんな不呼吸だとすれば、吐く息が短いはずです。吐く息が短いということは、吐く力が低下している証拠です。私たちは、脳や体の末端まで酸素が十分に届かない“かくれ酸欠”とも言える状態に陥っている可能性があります。原因不明の呼吸苦や息切れは、おそらくは酸素不足です。 “スクリーン無呼吸症候群“ ”メール無呼吸症候群”などという言葉もあります。スマートフォンやパソコンを触っている時に、呼吸が止まっていることがあるというものです。姿勢も悪くなりがちなので、さらに肺に空気が入りにくくなります。前屈みの姿勢で行なう呼吸は、機能が20%程低下するそうです。ちょっと、ドキッとしませんでしたか。スマートフォンやパソコンに頻繁に触れる生活をしている私たちは、気をつける必要があります。
そして、 “ため息”についてです。それ自体は悪くはないのですが、癖になっていると要注意です。息を溜めている時は、無呼吸状態であるとともに、緊張状態が多いことのサインだからです。さらに、周囲にネガティブなオーラを発するため、良いことは何もありません。ため息をつかなくてもよい呼吸を普段からすることです。
私は、自分が不呼吸の傾向にあることに気づきました。だから、集中している時や焦った時など緊張状態の際には、自分の呼吸を見直す習慣をつけようと努力をしています。また、緊張状態は、手や足などの力みやこわばりから始まるようなので、私は、時々、脱力することや軽く体を動かすことも意識しています。
不呼吸は、健康寿命を縮め、パフォーマンスを低下させます。
逆に、真呼吸は、血流,血行、自律神経,腸にも良く、健康とパフォーマンスの向上をもたらせます。
真呼吸は、有酸素運動でもあります。血流とホルモン分泌を活性化させるとともに、内臓脂肪も効率的に落とすことができます。
例えば、深い呼吸ができると、横隔膜が上下に大きく動き、腹筋も使います。
すると..
・腹圧の維持と腸のマッサージができ、便秘を防ぐ。免疫細胞が密集する腸が活性化され、免疫力が上がる。腹圧が高まると、血液を心臓へ、リンパ液をリンパ管へ送りやすくする。腹圧が高まると、姿勢も良くなり、腰痛や肩こりの改善にもつながる。
・リンパの太い通り道である胸部が刺激され、リンパの流れが良くなる。
・落としにくいと言われている内臓脂肪の燃焼が進む。(脱メタボリックシンドローム)
・血流も良くなり、手足を含め、体が温まる。

息とは、自らの心と書きます。
真呼吸は、体だけでなく、こころにも良い影響を与えます。鼻呼吸、長く吐く呼吸、腹式呼吸が、脳のリラックス状況を表すアルファ波を増加させることも分かっています。また、腹式呼吸やリズミカルな呼吸が、脳のセロトニン(幸せホルモン)分泌を活性化させます。
呼吸の方法は2種類。胸式呼吸と腹式呼吸です。分かりやすく説明すると、胸式呼吸は、肋骨を広げたり閉じたりする呼吸。腹式呼吸は、お腹を出したり引っ込めたりする呼吸です。両方を一度に行なう完全呼吸というものあるそうです。
交感神経優位を解消すべく、よく目にする呼吸法は、腹式呼吸です。では、胸式呼吸はどうでもいいのかというと決してそうではありません。役割が違うだけで、どちらも大事な呼吸です。
■胸式呼吸
体に素早く酸素を取り入れられる。交感神経を優位にし、やる気を高めることができる。日中は、特に大事な呼吸です。体幹が安定し、背骨や骨盤のバランスが整う。
■腹式呼吸
少ない酸素消費で多くの酸素を取り入れられる。副交感神経を優位にし、リラックスできる。夜や睡眠中は、特に大事な呼吸です。高ぶりがちの自律神経を整えるのに有効。
主に使う呼吸筋は、それぞれで少しずつ違います。横隔膜は、どちらも使いますが、腹式呼吸の方が可動域が少し大きい様で、息がしっかりと吐き出せるようです。活動が活発な時は、しっかりとした胸式呼吸が必要です。(前述した、水泳の息継ぎは胸式呼吸です。) 休息時は、しっかりとした腹式呼吸が必要です。
真呼吸のための呼吸法
呼吸法の基本は、息を吐ききることです。吐くことと、横隔膜を動かすことを意識しましょう。肺に残っている空気を出しきることで、キレイな空気が多く吸い込めます。吐ききったと思ったところから、もう一段階吐ききるのがポイントです。吐ききると、お腹がペチャンコになります。この呼吸は、ロングブレスという言葉でも表現されています。
また、息は吐く時に、副交感神経が優位になり、吸う時に、交感神経が優位になります。従って、呼吸法を行なうときは、吸う時間よりも、吐く時間を長くすることが重要です。さらに、肺を収めている胸腔には、圧受容体という場所があり、血液量をコントロールしています。息を吐く時間が長いほど、圧力がかかり、血流がアップすることも分かっています。 “吸呼”ではなく“呼吸”です。
口から、6~20秒ほどかけて、細くゆっくりと息を吐ききります。(お腹を凹ます)
鼻から、3~8秒ほどかけて、ゆっくりと深く息を吸います。(胸式呼吸は胸を、腹式呼吸はお腹を膨らませます)
※呼吸法は、トレーニングです。普段は、吐くのも鼻からの鼻呼吸を行って下さい。口から吐くのは、呼吸トレーニングや運動時だけが望ましいです。
※個人差を考慮していますので、秒数には開きを持たせています。秒数は長いに越したことはありませんが、無理のない秒数で..
息を吐ききった後に少し息を止めるというトレーニングもあるようです。肺の機能が強くなり、多少酸素不足になっても対応できる体になるようです。
呼吸法は、トレーニングです。大事なことは、良い呼吸を習慣化し、普段の呼吸の質を上げることです。トレーニングの時だけ、呼吸を改善するというのも悪くはないですが、できれば、普段の呼吸も改善しましょう。
しっかりとした胸式呼吸とは、私たちがよく知る、胸をしっかりと広げる深呼吸です。肩甲骨まわりの筋肉をほぐすと、胸が開きやすくなるようです。日中の休息時間だけではなく、仕事中,勉強中,試合や大会中などに、時々、深呼吸をすることをおススメします。気持ちが少し落ち着くと同時に、集中力やパフォーマンスも高まります。
しっかりとした腹式呼吸とは、丹田(たんでん)呼吸法です。丹田とは、へそから手の指4本分の下くらいにあります。その丹田をへこませたり、膨らませたりさせます。(丹田に手を添えて上下動を感じてもよい。) リラックスができ、ストレスも解消され、自律神経が整います。本気ですると、筋肉を結構使います。仰向けや座った姿勢ですると良いです。仰向けの方が楽にできます。ストイックな方は、座ってどうぞ。
ただし、腹式呼吸は、やり過ぎ禁物です。過呼吸気味になり、めまいを起こす危険性があります。1日、5分~10分で留める方が良いと言われています。私たちは、横たわると自然と腹式呼吸になるようなので、早く寝ることが一番だということです。
本気の腹式呼吸は、血流がよくなり、体温が上がってしまうため、入浴前などがベストだと個人的には思っています。寝る直前は、横になった自然な腹式呼吸が良さそうです。
日中に腹式呼吸をすると、自律神経の調子を崩すという意見もあります。しかし、日中でも必要な時は、短時間であれば腹式呼吸を行っても良いのではないかと、私は思っています。極度に緊張した何かの本番前や本番中、緊張状態を少し中和させる方がメリットがあると考えるからです。根拠は、短時間の昼寝に効果があること、トップアスリートが競技直前に横たわってリラックスしていることなどです。
また、不呼吸の原因の1つは、呼吸筋の衰えです。呼吸筋をほぐし、鍛えることが有効です。真呼吸は、呼吸筋のストレッチと筋トレにもなるため、インナーマッスルの強化にもなります。例えば、骨盤底筋がしなやかで強くなると、尿道や肛門も引き締まります。インナーマッスルを鍛えるメリットは他にもあります。アディポネクチンというホルモンを増加させます。アディポネクチンは、脂肪燃焼と糖の代謝を促進し、血管を守り、善玉コレステロール(HDL)を増やす夢のようなホルモンです。
呼吸筋ストレッチのエクササイズは、色々なものが考案されていますので、ご自身に合ったものをぜひお探し下さい。
呼吸を重要視するプログラムは、多くあります。瞑想(腹式呼吸,自然呼吸)、ヨガ(腹式呼吸,完全呼吸)、ティラピス(胸式呼吸)、太極拳(腹式呼吸,自然呼吸)、各種ストレッチ..
歌を歌う、大声を出す、笑うことなども良いと言われています。
また、有酸素運動では、簡単な体操、ウォーキング、ジョギング、水泳、筋力トレーニングなどもありますので、運動と合わせて、楽しみながら呼吸力をつけるもの一つです。
時々、自分の息づかいに意識を向けることは、マインドフルネスでもあります。【関連記事 ●人生を楽しむコツは『今,ここに生きる』こと】
また、自分の息づかいだけではなく、相手の息づかいも観察できると最高です。「息が合う」という言葉があるように、相手の状況を慮り、必要な時には相手の息に合わせる。こんなことも大事だと思います。
呼吸は、健康とパフォーマンスのバロメーター。
呼吸が変われば、人生が変わる。
息方(いきかた)で、生き方が決まる。
体が疲れたり、凝ったりした時に、マッサージに行くものよいですが、対処療法に過ぎません。不定愁訴がある方は、血流,血行が悪く、自律神経のバランスが崩れ、腸内環境が悪化している可能性があります。安易に、薬やサプリメントに頼る前に、呼吸を見直し、改善してみましょう。
呼吸の工夫は、睡眠の工夫と同じく、お金をかけなくても、すぐに、簡単に始めることができます。【関連記事 ●睡眠を制す者は、人生を制す】
さあ、良い呼吸をして、躍動的な人生を手に入れよう。
「日々の生活を、一回一回の呼吸を、製作中の芸術作品だと思って生きてみたら、どのようになると思いますか。自分自身を、毎日刻々と姿を現してくる傑作であり、一呼吸ごとに形をなしてくる作品だと想像してみて下さい」 トーマス.クラム(武道家,著述家)
人生を制すための要素は、呼吸と睡眠、そしてまだいくつかの要素があります。
あなたは、どんな要素が思い浮かびますか。
☆今後、続編を書きたいと思います。
◆参考図書:小林弘幸 著「自律神経を整える 長生き呼吸法」 アスコム 2020年
◆参考図書:奥仲哲弥 著「肺年齢が若返る呼吸術」 学研プラス 2019年
◆参考図書:坂田隆夫 著「自律神経を整える 長生き呼吸」 マキノ出版 2016年
◆参考図書:森田愛子 著「深呼吸のまほう」 ワニブックス 2015年
やる気がアップしますので、ぜひ、時々、上の2つをクリックしてやって下さい!

